(SGF)Soldiersの54mmメタルフィギュアです。
完成は2013年ですが、2000年頃に買ったものです。
スペイン継承戦争時にマールバラ公が率いたイングランド軍のコールドストリームガーズのグレナディアーで、右手に持っているのがグレネードです。早い話、素焼きポッドに火薬を詰めた手榴弾です。
Soldiers社の初期の製品は残念なものが多かったですが、後期の製品はペガソに匹敵するような、ポーズもディテールも大変秀逸なものになりました。ペガソは高いのでソルジャーズの製品を好んで当時は買っていました。
兵種の解説
<擲弾兵>
擲弾(グレネード)の投擲を任務とする兵。18世紀の終わり頃=フランス革命の時代にはすでに精鋭兵の名誉名称になっており、実際には擲弾は装備していません。
ドイツでもイギリスでもグレナディアーと言います。
<戦列歩兵>
横一列に並んで突撃する兵。当時の普通の歩兵。ナポレオン前後の時代の映画でよくある、横一列にズラーッと並んで相手に迫っていくヤツです。銃を装備していますが、砲腔にライフルが切られていないので、命中率はたいへん悪いです。むしろ一斉射撃後に、銃剣やブリケット・カットラス(兵用サーベル)を使っての肉弾戦が主任務です。
<猟兵>
狙撃兵、散兵のこと。戦列歩兵は横一列にズラーッと並んで相手に迫っていくため基本的に、相手をよく狙って銃撃するものではありません。それと違い猟兵は、横一列の戦列を組まずにバラバラに散って、相手を狙いながら撃ちます。戦列歩兵とは違い相手を狙うため、命中率の良い、銃腔にライフルが切ってあるライフル銃を装備しています。もうお分かりと思いますが、現代の歩兵はすべてこの時代で言う猟兵(狙撃兵)です。
ドイツでは「イェーガー」、イギリスでは「ライフルズ」と呼称します。
ソ連の歩兵は「狙撃兵」と訳されていますが、ロシア時代の「イェーゲリ」が後に「ストレルカ(弓兵、射撃兵の意)」に改称され、それが日本語で「狙撃兵」と訳出されているものです。物陰に隠れてスコープで狙撃する現代的な「狙撃兵」をイメージした人はアウトです。(笑)