ミニアート 1/35
Ⅲ号戦車B型
German ドイツ

2014年購入、組立。ウェザリングまで行って「完成」したのは2015年6月。
Bought and assembled in 2014. Final painted and completed in June 2015.
2015年10月撮影。
Taken in October 2015.

 最悪の製品。粗悪品。おそらく2010年代の最高の駄作製品でしょう。苦労して完成させた今では、それも懐かしく思えますが、苦行・修行のためという覚悟がなければ、このキットに手を出すべきではありません。
 購入して箱を開けたときは、細かくてシャープな部品構成などに感激しますが、このキットは組み立てずに、ランナー状態のままで愛撫すべき製品でしょう。なぜなら、部品がニッパーを入れるだけでポキポキ折れまくるのです。モデルアート誌上で土居先生も指摘しておられますが、パーツの細い太い関係なく、ホントにあれこれよく折れます。要するに、粗悪なプラスチックを使用しているか、成型技術が稚拙なために樹脂の密度が一定しておらず、プラスチックがもろいのです。(プラ内部にミクロ単位のクラックが多数あると思われます。)ニッパーでの切り離しに成功しても、ゲート跡をカッターやヤスリできれいにしようとすると、またポキポキ。何なんだこれは!と何度キレたことか。東洋人の繊細な指でもこのザマなので、白人の太ったオッサンの指ではもっとヒドいことになるのでは。。。(スミマセン偏見で。)
 技術がないにもかかわらず、妙に本格的な仕様で製品を作った結果、かなりの熟練者にしか組み立てられない粗悪品になってしまったという、弱小メーカーに最近よくある例の最たるものです。(2番目はバルカンスケールモデルのイギリス軽戦車マークⅣで決まり!)しかしミニアートでもバレンタインはここまでヒドくはないような気がしましたがねえ。
 キャタピラは、可動する構造ですが、この会社のプラの材質からして無理です。部品がもろくて、ランナーからのゲート跡を処理しようとして指でしっかり保持することすら困難です。力をかけると本当にすぐどこかがポキポキ折れます。私はすべて接着しました。また、センターガイドの穴が抜けていないモノが結構あります。モデルアート誌上で土居先生によると、それらを除いても数は足りるとありましたが、私は足りませんでした。片側は98枚使いました。2枚だけ、起動輪の見えなくなるところに来るようにして穴の抜けていないものを使いました。

 さて、実車はⅢ号戦車の試作時代のもので、25輌ほどが試験生産されたようです。やはりサスペンションの調子が悪く(この模型もサスペンションがポキポキ折れて調子が悪いゾ。)、結局フランス戦の前には全車が第一線からは退き、訓練用となってしまいました。実戦はポーランドのみということですね。
 Ⅲ号とⅣ号は大好きなので、このようなレアな型の製品化には泣いて喜ぶんですが、今回はヒドかった。。。しかし、もしミニアートからⅢ号A,C,D型が発売されたら、Ⅲ号好きな私は性懲りもなく買ってしまうんだろうなあ、と思っていたところ、やっぱり2015年にⅢ号C型、Ⅲ号D型が発売されたので、立て続けに買ってしまいました。またこの苦行が待っているのかあ。。。と思いつつⅢ号D型を作り始めています。しかしプラの材質は多少改善されているような気もします。気のせいかな?
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