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Zvezda ズベズダ 1/35
T-34/76
スターリングラード工場製1942年型
ソ連 Soviet

2000年ごろ購入、組立。ウェザリングまで行って「完成」したのは2013年6月。
Bought and assembled around 2000. Final painted and completed in June 2013.
2016年1月撮影。
Taken in January 2016.

 STZ(スターリングラードトラクター工場)1942年製のT-34です。砲の駐退機カバー下方がとんがっていて、転輪も10輪全部が全鋼製なのが特徴です。昔は腕に覚えのあるつわものが改造で製作する部類の車両でしたが、まさか普通のキットでこの型を発売してしまうとはね。さすが本家ロシアのメーカーです。
 雰囲気は良い出来です。しかし、転輪のモールドが太いです。写真はキットのまま使っているので、タミヤ製よりヤボったいのが分かると思います。ここはタミヤが勝っています。でもタミヤのT-34は一見すばらしいですが、実はずいぶん間違いがあります。致命的で修正不可なのは、車体後面の角度が寝すぎてスマートすぎることです。ズベズダは正しい角度です。タミヤのしか知らなければ、何も違和感なくそういう戦車だと思い込んでしまうでしょうが、両者並べると、タミヤのは「なんじゃこりゃ」となります。タミヤのより無骨なイメージになりますが、こちらが真実です。(タミヤ1/35のT-34系列は全部おかしいということです。)

 キットには有名な遺棄車両のデカール「07☆スターリンのために」がついていますが、縁起でもないので、それを使いつつ、「07☆」を貼らずに、「スターリンのために」も位置を変えて「別車両」として仕上げました。しかし写真ではテカってしまいました。キャタピラはタミヤのベルト式よりもヤボったい、肉厚のあるベルト式で、全然使えないので、Maquette マケット/RPMの安い連結式に変えてあります。(絶版)

 なお、T-34/76の型式は、まず工場ごとに分類し、その工場の1941年型、1942年型、と分類していかないと、説明が破綻します。つまり、
●ハリコフ工場の1940年型、1941年型
●スターリングラード工場の1941年型、1942年型
●クラスナヤ・ソルモヴォ工場(112工場)の1942年型、1943年型
●ウラル工場(183工場)の1942年型、1943年型(ウラル工場の1942年型、1943年型は背の高い砲塔ですが、砲塔の生産工場が更に複数あります。)
という具合です。

 20世紀ではあまりよく分かっていなかったので、1941年型、1942年型と分けた後で、工場ごとに分ける分類方法が主流でしたが、実際この方法では説明しきれないので、説明の間違っているものや説明が破綻しているものが多かったです。中央の設計局が強力に統制して各工場で統一規格のT-34を作らせていたのでなく、大げさに言えば、各工場で独自の改良発展型T-34が作られていたというのが実情です。

 ガンダムでいう、GMシリーズがたくさんあるのに似ています。ジム、陸戦型ジム、ジムコマンド、ジムカスタム、ジム改など、生産工場ごとに外観が違い、さらにそれぞれジムⅡ、ジム・クゥエルなどアップデートがあったと考えると、似たような感じになります。0080年式、0083年式なんてふうに、最初に年式の流れで分類したら、ジムカスタム、ジム改の後にジムⅡが開発されたなんて、説明がつかないですよね。
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