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タミヤ 1/35
Ⅳ号戦車H型 初期型
ドイツ German

2003年ごろ購入、組立。ウェザリングまで行って「完成」したのは2013年6月。
Bought and assembled around 2003. Final painted and completed in June 2013.
2016年3月撮影。
Taken in March 2016.

 21世紀の今ではドラゴンのほうが数倍出来がいいので、タミヤのコレを買う価値はありませんが、ドラゴン製は再販がなかなかされないので、手に入るかが問題ですね。タミヤ製品は何でも素晴らしいという、それまでの私の概念を木っ端微塵に打ち砕いた、記念すべきキットです。これ以来、タミヤのキットはよく調べてから買うようにしています。ときどき「あり得ない仕様」になっていますから。
 というのは、こともあろうに、シュルツェンのひっかけ金具がすべて省略されていて、車体にとりつけたステー(横棒)に、板を直接イモ付け接着するという、横暴すぎる仕様だからです。
 最初は目を疑いました。パーツの欠品か、と思って説明書を何度も見直しましたが、何度見ても、強引にべたっと接着固定しろ、と書いてあるのです。そのころは、新設計のキットが、旧キットより退化するってありえないと思っていました。しかしその後の製品を見ると、タミヤのキットに限って言えば、退化するのもいくつでもあるので、今では驚きはしませんけど。

 本当のところは、このⅣ号は退化したというより、作りやすさを優先したのかもしれません。アマゾンのレビューを見ても、旧キットを知らない若い人には、作りやすいと好評なようです。しかし、そこまで省略するなら、スケールモデルなんて発売しないでよろしい。細かい部品をすべて「なかったこと」にすれば、そりゃあ、作りやすくもなるでしょうな(笑)。MGザクのパイプを組み立てるのも骨が折れますが、バンダイさんも、ザクのパイプは「なかったこと」にしたらどう?って感じです。若い人はザクとかよく知らないから、きっと気にしないって。(笑)
 タミヤの旧キットでは、シュルツェンのひっかけ金具がすべてパーツ化されていて、「シュルツェンって、こうやって取り付けてあるんだ」と構造を楽しみながら作ることができました。70年代80年代、マニアでない小学生でも普通に作れた程度の部品ですが、90年代以降の小学生には無理とバカにしているのでしょうか?

 確かにプラモデルは作りやすさが大切で、ドラゴンのような明らかにマニア向けの、細かい部品やエッチングパーツが多すぎる商品構成は世界標準になるべきではないと思っていますが、多少の労苦、面倒くささがあってこそ、プラモデルは楽しいし、だんだんと作業スキルも、人生に必要な集中力もアップするのに。今のガンプラのような「組み立てる」だけの、寝てても作れる(笑)ようなキットは、何個つくっても何のスキルもアップしません。

 で、私は伸ばしランナーでチマチマ部品を作って接着してやりました。取り外しまではできませんけど。シュルツェン自体はキットのものです。どうせならプラ板で作り直すべきでしたね。

 とにかくショックなキットでした。あのタミヤ、あのタミヤがこんな駄作を発売するとは~!

<2016年追記>
 しかしドラゴンは2015年以降、2倍くらいの値上げとなり、もはや普通の人が買える値段ではなくなってしまいました。やっぱり日本人にとってはタミヤでしょうか。

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