第二次大戦中のソ連軍 労農赤軍の制服、階級章、兵科色 1941年8月式
Введен приказом Наркома Обороны СССР 253 от 1 августа 1941 года
1941年8月1日付け軍令253号


 独ソ戦激化にともない、野戦服の光り物や色物が廃止されました。この軍令の要点は、次のとおりです。
 @士官の袖章と政治委員の袖の星章は取り除く。
 A野戦服のすべての兵科色パイピングは取り除く。
 B階級章をカーキ地とし、兵科色の縁取りはしない。
 Cバッジ類の赤いエナメル部分は緑色に塗りつぶす。
 D金色のバッジ類は緑色に塗りつぶす。
 E将官の襟の星章は緑色に塗りつぶす。

 ただし完全に守られたわけではありません。ドイツ軍がキエフを攻略しなければ10月にはモスクワが陥落したと言われているような状況で、ドレスコードを遵守している余裕はありませんでした。結局、1943年まで兵科色入り階級章が多く使われました。ただし、下士官の金色三角ボタンをはずすなど、各自で目立たないように対応していました。逆に、カーキの階級章に緑色でなく赤色のピプをつけた者もいました。兵科バッジは原則つけないようですが、つけている者もいました。服のボタンは緑色に塗ってあるものもありますが、真鍮色のままが多いようです。(兵卒の服はもともと真鍮製じゃなくてベークライトなので茶色か緑色。)
 独ソ戦初期の模型製作で、兵科色を塗るのが面倒な人は、これにしておけば万事OK!

 なお、前線野戦用でない、後方勤務用の服は、従来どおりです。
<士官 Officer><技官・相当官 Staff Officer><政治委員 Political Officer>


 
 ギムナスチョルカ(常勤・野戦服)          フレンチは廃止          士官用ピロートカは廃止
     Service/Field             French is discontinued.      Officer side cap is discontinued.


 兵科・技官・政治委員等区別なし
(上段:襟章、下段:コート用襟章(袖章はつかない)

 大佐       中佐      少佐      大尉     上級中尉    中尉      少尉
                         
          


<下士官・兵 NCO & private>
 
 ギムナスチョルカ(常勤・野戦服)
    Service/Field

  曹長     上級軍曹    軍曹     下級軍曹   エフレイトール   赤衛兵
                     
        


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