独ソ戦激化にともない、野戦服の光り物や色物が廃止されました。この軍令の要点は、次のとおりです。
@士官の袖章と政治委員の袖の星章は取り除く。
A野戦服のすべての兵科色パイピングは取り除く。
B階級章をカーキ地とし、兵科色の縁取りはしない。
Cバッジ類の赤いエナメル部分は緑色に塗りつぶす。
D金色のバッジ類は緑色に塗りつぶす。
E将官の襟の星章は緑色に塗りつぶす。
ただし完全に守られたわけではありません。ドイツ軍がキエフを攻略しなければ10月にはモスクワが陥落したと言われているような状況で、ドレスコードを遵守している余裕はありませんでした。結局、1943年まで兵科色入り階級章が多く使われました。ただし、下士官の金色三角ボタンをはずすなど、各自で目立たないように対応していました。逆に、カーキの階級章に緑色でなく赤色のピプをつけた者もいました。兵科バッジは原則つけないようですが、つけている者もいました。服のボタンは緑色に塗ってあるものもありますが、真鍮色のままが多いようです。(兵卒の服はもともと真鍮製じゃなくてベークライトなので茶色か緑色。)
独ソ戦初期の模型製作で、兵科色を塗るのが面倒な人は、これにしておけば万事OK!
なお、前線野戦用でない、後方勤務用の服は、従来どおりです。
<士官 Officer><技官・相当官 Staff Officer><政治委員 Political Officer>
ギムナスチョルカ(常勤・野戦服) フレンチは廃止 士官用ピロートカは廃止
Service/Field French is discontinued. Officer side cap is discontinued.
兵科・技官・政治委員等区別なし
(上段:襟章、下段:コート用襟章(袖章はつかない)
大佐 中佐 少佐 大尉 上級中尉 中尉 少尉