労農赤軍(RKKA、РККА)とは

   共産党の国防人民委員部所属の軍隊、普通の国の組織でいえば国防軍です。当時は共産党の軍事部門であり、国家組織の軍隊ではありません。極端な言い方をすると、ナチスの親衛隊と同じく民兵・私兵の一種です。当時のソ連には国防省はじめ、国家としての行政組織は全くありませんでした。のち、1947年に、共産党の部門でなく国家組織としてのソ連軍が誕生しました。
 ロシア語ではРабоче-Крестьянская Красная Армия(РККА)労働者と農民の赤いアーミーと言います。日本語では軍という言葉が曖昧なので、赤軍というとソ連軍全体を含めて考えがちですが、西洋諸語ではアーミーという系列の言葉は陸軍しか指しません。つまり、ふつう赤軍(クラスナヤ・アルミヤ РККА)とは、海軍を含まない概念です。海軍に相当するものはВоенно-морской флот(ВМФ、直訳すると「海の戦闘艦隊」、1924—1937年と1950—1953年)、またはРабоче-Крестьянский Красный флот(РККФ、直訳は「労働者と農民の赤色艦隊」、1918—1924年と1937—1946年)と呼ばれていました。


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