黒立ち上げの迷彩塗装

 黒立ち上げ塗りで迷彩塗装をする方法です。ものすごく面倒くさく、時間もかかります。
 私の写真で、2000年以降製作の日本戦車は、すべてこの方法で塗装してあります。
 日本軍戦車の場合、クレオスの日本陸軍前期迷彩色セットと後期迷彩色セットの両方を使います。調合して作るのが難しい色合いなので、これらを買うほうが断然ラクです。

1 まず全体を隈なくつや消し黒でスプレー塗装します。


2 TC13土地色を吹きます。


3 塗ったTC13土地色部分を、練り消しでマスキングします。

 言葉では簡単ですが、この作業だけで1時間くらいかかります。

4 TC16緑色を吹きます。


5 TC13土地色部分の練り消しはそのままで、塗ったTC16緑色部分を、さらに練り消しでマスキングします。

 わざわざ練り消しマスキングする必要のないような、次に吹く部分から離れた部分はマスキングを省略できますが、分かるようにしておく必要があります。エアブラシを真剣にやっていると、忘れてその部分もついついエアブラシを吹いてしまうのです。私は何度も失敗しています。

6 軽くつや消し黒をスプレーし、練り消しからはみ出したTC16緑色を軽く黒で潰します。

 TC13土地色→TC16緑色のときは省略しました。TC13土地色が黒に近いからです。TC16緑色と次に吹くTC17茶色は明度が同じような感じのため、一度軽く黒っぽく戻しておく必要があります。

7 TC17茶色を吹きます。


8 練り消しをすべてはがし、主砲周辺をマスキングします。日本軍の戦車はなぜか主砲だけTC18陸軍カーキなので、面倒くさいです。TC18陸軍カーキを吹きます。

 (キューポラの内側は私は陸軍カーキで塗ることにしていますが、写真では塗り忘れています。)
 練り消しをはがす際に、フェンダーと上部支持輪2つが脱落しました。練り消しの粘着力に持っていかれたのです。結構破損するものです。

9 マスキングテープをはがし、黄帯迷彩する部分に沿って、練り消しでマスキングします。

 作業中にさらに後部ナンバープレートが脱落しました。

10 黄色を吹きます。隠ぺい力が高い、ガイアカラーの黄橙色をいつも使っています。


11 練り消しを全部はがして完成です。

 作業はすべてトラブルなく進みましたが、朝9時から始めて、昼食をはさんで、14時過ぎに終わりました。最初の黒は別の日に塗装済みだったっため、迷彩塗装だけの時間です。これだけの時間があれば、シャーマンやT34なら4〜5台は塗装できる時間です。日本戦車はいかに大量生産に向かないか、ということですかね。

 はがす際、工具留め(ツルハシ固定金具)が脱落しました。
 脱落した部品はこの後、瞬間接着剤で接着しました。接着後、日当たりのいい風とおしの良い場所にしばらく置いておく必要があります。接着剤をつけた周辺が白濁するからです。


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